エバンスの雑記帳

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MBAに家族を連れていくべきか

こんにちは。エバンスです。
以前の「英国でのMBAに同行する家族のビザ取得について」という記事(Tier4とdependentsの取得手続き)を見に来てくださっている方が多いようです。

今回は、「MBA留学に家族を帯同させるかどうか」について、私の経験(妻子は途中で日本に帰国orz)と感じたことを含めて、記事を書きたいと思います。

考えるべき要素

MBAプログラムは海外駐在(一般的に2~5年)に比べては短い期間となります。行き先にもよりますが、米系のプログラムであれば2年弱、欧州系では1年となります。

日本人でビジネススクールに来られる方の大半が30歳前後ということを踏まえれば、お子様がいれば0~3歳というお年頃でしょうか。 私たち家族と同じで、子供が生まれて初めての引越先がいきなりの海外、という方も多いと思います。

そんな方々に向けて、私なりにではありますが、以下のとおり重要度が高い順に要素を並べて、1つずつ説明していこうと思います。少しでも家族帯同について考える際の助けになれば幸いです。

  1. 家族の環境適応能力
  2. MBAの目的
  3. 現地の暮らしやすさ
  4. 子供の教育

1. 家族の環境適応能力

何よりも重要な要素です。「どこでも生活できる。余裕!」という頼もしくて頑丈な奥様とお子様をお持ちにならない限り、この問題は付きまといます。

精神面

「日本以外で生活をしたことがなくて不安」「友達の知り合いの駐在妻は鬱っぽくなって帰国したらしい」等々、受験が終わった瞬間から、奥様からの不安の声は尽きないと思います。

私の妻も、渡航前は暇さえあればこの点について相談してきました。要は不安なんです。当たり前ですね。

そのような私の妻ですが、日本でもそこまで社交的ではなく、現地でも結果としてさほど社交的ではありませんでした。付き合っていた(たまにお茶しに行く知り合い)のは、子供を連れていった公園で出会ったママ友が中心、しかもMAXの時期でも5人以下だったと思います。駐在妻的なキラキラ感とは無縁です。

それでも精神的には問題はなかったように思います。時折、週末に不調にはなってましたが、「1日ゆっくりすれば回復するから今日は子供をよろしく」という感じで、日本にいる時とさほど変わらず、本人でコントロールしてくれている・できているレベルでした。
なので「不安がっていること」と「精神的に問題をきたすこと」は関係があるような、ないような、というところでしょうか。

案外、事前に色々と心配している人の方が、ネガティブなイメージトレーニングの成果(⁉)か、実際には精神的な耐久力があるのかもしれません。

ちなみに、子供については、ガンガン成長してアクティブになっていきます。精神面での問題は皆無でした!

身体面

御家族を帯同される場合に、盲点になるのが、身体面です。 奥様又はお子様が、身体が強くないのであれば、日本で1・2年待っていてもらうのも手だと思います。 私の妻は、こちらでの生活習慣・諸々のストレスのせいか、結果的に体調を崩し、手術が必要になって日本に帰国することになりました。

極端な腰痛持ちという出産後の体質・食生活や生活習慣の変化・両親の助けがない状態での育児により、知らず知らずのうちに身体に大きな負荷をかけてしまっていたのかな、と思います。帰国の際も、腰痛持ちの妻が、機内で子供の面倒をずっと見るのは不可能なので、私も妻子の帰国に同行し、1泊3日の東京帰りを決行しました。

私自身、生活環境を整えるところから育児まで、全力投球したので悔いはありませんし、家族を帯同させた判断自体、留学前の段階では総合的に考えて妥当だったと思いますが、妻には正直申し訳ない、という気持ちは残ります。。

↑は極端な例ではありますが、そもそも日本での生活でギリギリすぎる、という体力に(精神的にも?)余裕がないような奥様をお持ちの方は、御家族を帯同されるかどうか、慎重に検討されると良いと思います。現在はLINE等で手軽にお互いの顔と声が聞こえる環境なので、1・2年であれば、何とかなると思います。

ちなみに、現在は妻は手術も無事に終わり、実家で両親の助けを借りながら、子供と共に息災に過ごしております。

2. MBAの目的

「家族を帯同すると勉強する時間がなくなりますか?」とMBAを検討している後輩から質問を受けました。

率直に答えます。勉強・ネットワーキングに割ける時間は、単身で来ている方に比べ、必ず少なくなります。なので、転職によるキャリアアップ・業界変更を視野に入れ、完璧な成績が必要・豊富なネットワークを構築したい、という方は、御家族を帯同させないのも選択肢の一つです。

逆に言えば、卒業さえできれば問題ない、または、卒業後の進路は決まっている(主に社費の方が該当すると思います)場合には、御家族を帯同されても、特に問題ありません。むしろ、家族と海外生活という貴重な経験をしてみる・家族と一緒にいることで普段から心休まる、という家族を帯同するメリットの方が大きいと思います。

私自身は、家族がいる間、勉強時間は平日・週末共に基本夜9時以降しか取れませんでしたが、それでも何とか授業にはついていけてますし、すべての科目で優と良が取れています。なので、家族がいたから卒業できない、という事態は皆様についても陥らないように思います。

「家族のせいで卒業できなかった」は聞いたことがない言い訳です笑

ただし、私の場合、家族のケアに時間を取られ、ネットワーキングは二の次にしていたので、クラスメイトとの仲の良さは、人によって結構バラツキがあります。また、もったいなかったですが、学外の方々とのネットワーキングも、家族がいた時期は積極的に参加できませんでした。

3. 現地の暮らしやすさ

まず、街中で英語が通じるかどうかは、当たり前ですが非常に大切です。ビジネススクールは基本英語なので、校舎内で現地語を使うことはあまりないと思いますが、奥様の生活圏はビジネススクールの外です。言葉が通じないと行動範囲・内容が著しく制限されるのは皆様ご存じのとおりかと思います。

また、現地の雰囲気が日本人がなじみやすいかも重要です。日本とだいぶ違う環境(極端に周りの人が明るかったり、皮肉っぽい等)だと、慣れるまで時間もストレスもかかります。

特に、キャンパスビジットをされていない場合やこれまでの人生で海外生活の経験がない場合、海外での生活とその問題点がイメージしにくいと思います。家族を帯同するか決める前には、同じビジネススクールの先輩(できれば留学時に家族帯同)に相談して、予め現地での生活をイメージしておくとギャップが少なく、家族を帯同しても問題が小さく済みます。

また、周辺環境(都会・地方)も大切です。

周辺環境

留学先が都会か地方かで、生活環境は大きく変わります。 都市に存在するビジネススクールであれば、東京での生活と大差ありませんが、町の象徴が大学、というような場所のビジネススクールに行かれる場合には注意が必要です。勉強に打ち込んだり、クラスメイトと連日つるんだりするには最高の環境ですが、週末に家族を楽しませるという点では苦労されると思います。

私自身は、都会のビジネススクールを選びましたので、週末家族で出かける行き先には困りませんでした。子供も新しい場所・体験に毎回目を輝かせていたので、大変満足しています。妻も、ベビーシッターに子供を預けて、しばしば観光に出かけることができ、その点は楽しかったと申しておりました。

反対に地方の大学では、私が学部生時代に海外の辺境大学へ留学した時には、「勉強する・身体を動かす・友達とつるむ」以外に日常として選択肢はありませんでした。週末の「誰かの誕生日パーティー、ショッピングモールに行く」レベルで既にワクワクするイベントです。

都会での生活とは大きな違いがあります。

住居

また、都会か地方かに引きずられて、住居の問題も浮上します。 都会であれば、マンションタイプの物件に住めば、日本と同様の生活スタイルを続けることもできますが、地方は一軒家タイプの借家に住むことがほとんどです。

私はマンションの一室を借りて住んでいます。駅徒歩7分・オートロック・エレベータ付きですので、日本にいた頃とあまり変わりません。むしろ、日中はエントランスに1人常駐している(不在時に荷物を受け取ったり、何かあった時にとりあえず来てくれる)分、豪華になっています。

また、マンションという物件の特性として、近所付き合いが皆無である(上下の階の住民と顔を合わせたこともありません)ため、問題も生じにくいように思います。

一方で、一軒家を借りる場合、近所との関係でモメがち、というのはあるあるです。

良かれと思って選んだ閑静な住宅街の住人が、音(目覚ましや洗濯機レベル)や匂い(醤油や味噌等)に敏感でクレーマーになることもあります。

実際、一軒家を借りて、隣人(変人)とトラブっているクラスメイトもおり、「物件の退去日に盛大に仕返し(ブログで書けない内容…)してやりたい」といつも冗談半分に愚痴っています。

仲介費用は高くつきますが、日系の不動産を利用することで、この手のリスクは少しは軽減できるかもしれません。

子供の教育

私の子供は、MBA開始時に1歳半だったので、幼稚園は無関係でしたが、日本人のクラスメイトで、3歳のお子さんを現地の幼稚園(英語100%)に通わせている方がいらっしゃいます。

その方に曰く「子供は言葉がわからなくても何とかなる」そうです。流石に最初の1週間は行きたがらなかったらしいですが、「何故か何とかなる」そうで、「しばらくするとサンキューの発音を指摘される」とのことでした。 もし早期英語教育に熱心な方は、子供を現地の幼稚園に通わせてしまうのも有だと思います。

また、幼稚園以外にも、地域のコミュニティセンターやヤマハ音楽教室的なものがあり、1歳半の子供でも参加できる幼児教室(音楽クラスや運動クラス)を開催していたりしますので、積極的に参加してみると良いと思います。 うちの子供は、歌詞がわからなくても、とりあえず雰囲気で踊ってました。

まとめ

海外MBA留学に家族を帯同するかどうかは、まずは奥様の性格・健康について、環境適応能力があるかという観点で考えるところから始めると良いと思います。その後、自分のMBAの目的と照らし合わせ、留学先の環境等も考慮し、最終的に家族を帯同するかどうか決めるのが良いと思います。

地方のビジネススクールへの留学に家族を帯同する場合には、都会に比べて、更に家族への必要なケアが生じると思います。また、住居についても、都会か地方かに引きずられる部分ではありつつも、何とか家族に負担をかけないような家を選ぶ努力が必要だと思います。

気になってしまう子供への影響については、幼稚園レベルであれば、人生に大きな影響がある、ということもないのではないかと思いました。