エバンスの雑記帳

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3分切れ負けでの将棋初段取得のための向かい飛車(77角戦法)

こんにちは。居飛車党のエバンスです。
苦手としている対居飛車の勝率を上げるために、遂に振り飛車に手を出しました。 この戦法のおかげで長らく1級だった3分切れ負けも初段になり、将棋ウォーズは全ルール初段に到達しました!

向かい飛車77角戦法は、狙いが明快で攻めやすく、かつ、序中盤の考慮時間を節約できるため、3分切れ負けでは特に勝ちやすい戦法です。

向かい飛車77角戦法

77角戦法は、一旦角を77に待機させ飛車を振った後に角交換を行い、最終的には77桂から、相手の隙をついて8筋で飛車交換を挑む戦法です。
飛車を8筋に振った後は早めに8筋の歩をついて85歩からの飛車交換の余地を残しつつ、自陣は美濃囲いに組むことで、飛車交換後の横からの攻めに備えます。

角交換する前の、典型的な進行は以下のような感じになります。

角交換後は8筋を突き返します。その後は冷静に美濃囲いを完成させつつ77桂。8筋で飛車交換を挑んだ場面はこちらです。

飛車交換後は互いに相手陣の8筋に飛車を打ち込む展開ですが、横からの攻めに強い美濃囲いのおかげで振り飛車が十分指せます。

序盤のポイント

定跡としては整備されていないようですが、序盤のポイントは以下の3点です。

  • 飛車を振った後はすぐに68銀
    • 角道を開けたままにするため、いつでも角交換からの45角(2筋と6筋の両取り)があります。この変化は乱戦になるのでなるべく避けましょう。そのためにも飛車を振った次の手は、6筋を守る68銀!この手が入れば狙いの戦型に一歩前進です。

  • 角交換をして8筋の歩を突き返す
    • 相手が銀でしかとれない早いタイミングで角交換をします。その後はすぐに8筋の歩を突きます。最終的に77の桂馬を活かして飛車交換するので、85の地点で戦いを起こす必要があるので、その仕込みです。角交換の次は、歩を突きこされないように歩を突き返すのを忘れないようにします。

  • 美濃に囲う前に38玉と58金左
    • 38玉と58金左の形は浮いた駒がありません。相手の金銀の連結が弱ければ、この状態で飛車交換を挑むことが可能です。序盤から積極的に動き、相手の狙いを外して自分の土俵で戦うことを心がけましょう。

急戦に分類される戦型ですが、最低限の準備は必要です。68銀、角交換+8筋の歩突き、38玉と58金まで入れたうえで、隙をついて飛車交換を挑みましょう。

向かい飛車77角戦法のメリット

私が指している感触では、次の3つのメリットがあると思います。

  • 攻め筋が明快
    • 角を手持ちにして飛車交換を挑む。攻めの方針が明確です。相手が駒組み段階で隙の大きい囲いの場合、特に大きな戦果が期待できます。

  • マイナーで対策されにくい
    • 有名な戦法ではないため、相手はどう指して良いかわからない(はずです)。相手が囲いを優先して離れ駒を作ろうものなら、飛車交換が刺さります。

  • 居飛車党でも指しこなせる
    • 向かい飛車は居飛車党の裏芸、とも言われます。角交換ができなかった場合は、通常の向かい飛車として戦いますが、居飛車党の私でも向かい飛車だけは、あまり違和感なくさせています。三間・四間・中飛車はどれもダメダメです。。

気を付ける点

非常に優秀な戦法である向かい飛車77角戦法ですが、飛車を振った瞬間に角交換をされて45に角を打たれると完全な力戦になります(体感的には10局に1局あるかないかですが)。この場合は、6筋を銀で守った方が勝ちやすいように思います。場合によっては鬼殺向かい飛車が楽しめます(エフェクトが出るときの音声が有名なアレです)が、本戦型とは似ても似つかない異次元の将棋になります。級位者は出現頻度の低い戦型は勉強せずにスルーすることをオススメします。

参考になる動画

Youtubeで将棋系の動画をアップしているヤスさん(将棋ウォーズ5段)がこの戦法を得意にされています。

ヤスさんは77角戦法でかなりの数の動画がアップされています。↓の動画以外にも、是非とも参考にしてみてください。

https://m.youtube.com/watch?v=fetCM66tx0A

まとめ

3分切れ負けで自分の土俵で戦えるのはかなり大きいです。相手が急戦・持久戦どちらできてもそれなりに戦える本戦法はオススメです。77角戦法で居飛車をやっつけてみてはいかがでしょうか。